スタッフのみなさまへ

こんにちは。私たちは、全国一般東京ゼネラルユニオンベルリッツゼネラルユニオン東京(以下、「ベグント」という)です。みなさま既にご存知の通り、先日当組合は、ストライキを含めた労働紛争に入りました。ストライキによって、スタッフのみなさまには大変なご迷惑をおかけすることと存じます。しかし、スタッフのみなさまにご負担をおかけすることは私たちの本意ではございません。私たちのストライキの趣旨をご説明させていただきたく存じます。

ベグントは、1995年の結成以来、一貫して講師および職員の労働条件の維持向上を図るべく活動を展開しております。ベルリッツの経営側と私たちは、基本的に円満な労使関係を維持しているものの、経営側が一方的な労働条件の不利益変更に及び、組合との交渉が決裂した際には意を決してスト権を行使してきました。これまで実際に労働紛争になったのは、1990年代に2度、2005年、2007年、また今回の2021年9月になります。

このように、これまで数回にわたり争議権を行使しましたが、全体的にみれば、教職員の労働条件は、90年代以来徐々に下がってきました。

昨年春、コロナ禍となってからは、当然ながら会社の経営が困難になりました。それに対して、ベグントは会社の苦悩を理解し、昇給などの要求を控え、会社が導入した早期退職制度に積極的に協力しました。その結果、人件費がかかる勤続年数の長い組合員の多くは退職し、組合員の人数も減りました。しかし、ベルリッツの人員削減は任意の早期退職に留まりませんでした。その他にも、講師に対する契約不更新が多発しています。これは、以前の基準より厳しく評価し、有期雇用で働く講師を職場から追い出そうとしているためです。このような経営側の方針は公正ではないと私たちは考えておりましたが、長年築いていた良好な労使関係を尊重し、これまではあまり騒ぎ立てしないでおりました。

しかし先般、経営側は、大変熱心に仕事に取り組んでいるマット先生に対して、次の契約更新を拒絶し、雇用を断ち切りました。このことによって、組合側の忍耐は限界に達しました。私たち組合が最も優先していることは、組合員の雇用を守ることです。ベグントは熟慮の結果、遂に争議権の行使を決定しました。

言うまでもないことでありますが、喜んでストをしたいなどと思っている組合員は一人もおりません。このたびベグントは、組合員の雇用を守るため、ストライキの決行に至らざるを得ない状況に陥ったため、労働紛争に入るという苦渋の決断をいたしました。このことだけは、ぜひみなさまにご理解いただきたく、お願い申し上げる次第です。

本件のストライキは、教職員同志の団結による団体行動です。ストライキの唯一の目的は、一人の組合員に対する解雇の撤回です。カウンセラーのみなさまが業務において厳しい立場に立たされていることに対しては、大変申し訳なく思っております。

ベグントは、講師、職員などの職種に問わずに組織化しています。カウンセラーのみなさまも、私たちの組合に加盟し、共にスト権を行使をすることは権利であり、私たちは大歓迎です(ちなみにベグントに加盟しているカウンセラーは既にいます)。私たち従業員は、会社そのものであり、会社の商品でもあります。私たちは、明るい将来を実現するために、共に雇用の安定に向けて力を合わせなければなりません。


ある組合員は、次の発言をしました。

It kills me to walk out of the teachers’ room, announcing that I am gonna strike in a few minutes. I am aware how much it will stress my dear colleagues out, and how they will have to face our customers. I am also aware what the company is going through and what we all are. I love my/our job, colleagues, and the company. I really hope/wish we had never gotten to this point. Do we have a choice? Management pushed us to this. Hoping against hope that our colleague and fellow member is taken back, and that we end this dispute as soon as we can.


和訳 突然、まもなくストが始まるといって、ティーチャーズ・ルームから立ち去る時の私の気持ちは死ぬほど辛いものです。私の愛しい同僚にとってどれだけストレスを感じることか、お客さまに面と向かって対応しなければならないことを痛感しております。会社も私たちも大変だということを理解しています。私は、仕事にも同僚の皆様にもこの会社にも愛着を抱いております。ここまで問題が深刻化してしまったことについて大変遺憾に思いますが、私たちには、他の選択肢があったのでしょうか。ここまでひどい状況に追い込んだのは経営側なのです。解雇された同僚・仲間の一日も早い復職と紛争の早期収束を心から願っています。

みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。ご質問、コメントなどおありでしたら、窓口担当の専従オルグ、ルイス・カーレット(tozen.carlet@gmail.com, 090 9363 6580)までご連絡ください。(日本語もOKです)


2021年9月21日

〒162-0801東京都新宿区山吹町294小久保ビル3B

全国一般東京ゼネラルユニオン(東ゼン労組)

執行委員長 奥貫 妃文

全国一般東京ゼネラルユニオンベルリッツゼネラルユニオン東京(ベグント)

執行委員長 カレン・メアヴェ